丸日記

丸海てらむの日記です

エヴァ破 感想

丸海てらむです。

 

エヴァ破を見た。前回序を見てからわずか一週間である。贅沢だ。

 

この作品を前にして、もう「作品」って言う言葉すら足りないんじゃないかと思うくらい、何を言っても言葉のほうが陳腐になりそうなくらい、めちゃくちゃ感情を動かされた。何も書かずにただ胸に仕舞って置いても良い気がするが、せっかくなので一応書く。

 

例によって序と破のネタバレを含むのと、あと僕がちらっと話を聞いてしまったとかでQのネタバレも含むかもしれない。シンに関しては含まないはずです。僕の憶測がたまたま当たってるとかがなければ。

 

ちなみに前回書いた「序」の感想文も一応貼っておきます。

エヴァ序 感想 - 丸日記

 

 

とにかく「神話」って感じがする。とりあえず前から順番に書こう。見ながらこれいいシーンだな、と思ったらここを覚えておこうと心に留めている。

 

そしてクソ長いので目次を付けました。1万字くらいあるので興味のあるとこだけでも読んでもらえれば幸い。

 

 

マリ登場シーン

冒頭外国のシーンから始まる。でかい字幕で見やすい。このパイロットは誰だろう、僕はアスカというキャラを知っているのでそれだと思った。

エヴァ五号機は多脚。アーマードコアみたいでかっこいい。この子やたらと戦闘を楽しんでいる。シンジ君がいつも嫌々乗って必死に戦ってるのとはだいぶ違う。後に「エヴァに乗るかで悩む奴もいるんだね」ってセリフもあるが。

戦闘が終わってヘルメットを外し、初めて顔が見える。黒くて長い髪、メガネ、誰だこいつは……? このキャラは二次創作で見たことがあるが、アスカだと思っていたのでちょっとびっくりした。調べたらマリと言うらしい。テレビシリーズにはいない新劇場版からのキャラということで、原作見てた人は一層びっくりしたんだろうなあと思う。

 

 

 

 

後半のシーンに生気を抜かれすぎて虚脱状態になっているよ。そこから先に書こう。

 

第10使徒との戦闘~エンディング

 第十使徒との戦闘。最初からずっとかっこいいシーンが続いていて、やばかった。アスカの代わりにマリが乗り、初号機はダミープラグで出撃準備、零号機はまだ修復中……とかなり態勢が怪しい。こんなんで勝てるのか、ダミープラグなんて信用ならんとなんとなく思ってるのはミサトさんだけでなく僕らもたぶん同じである。エヴァにはそのパイロットが乗らないと、初号機にはシンジくんが乗らないと。

マリの戦闘シーンが大変かっこいい。ライフルに始まり、不利と見るや接近戦に切り替え、そしてビーストモードへ。ビーストモード?! なんだそれは。何かわからんが大きな副作用の代わりに高い戦闘力が得られる的なあれらしい。マリさんは大変苦しんでるようだが、自らそれを受け入れて耐えて戦っていく。このあたりの戦闘本能剥き出しの、まさに獣のような表情、四肢を投げ打つようなエヴァの走り方とか、かっこいいと言うにはあまりに荒っぽいんだけど、どうしてもかっこいい。マリさんはどれだけダメージを受けても目は見開いたまま前を見ていて、根っから最後まで戦うんだという意思がすごい。シンジくんはけっこう逃げたい気持ちとも戦いながらって感じだけど、マリさんのような頭の先から足の先まで迷わず闘争心で満たされた人が戦う姿もまた良いものがある。

 

司令部で赤木さんが「それでも勝てないの……」とか言ってるシーン、そのセリフが終わると画面はそのままに、司令部のモニター越しにせりあがってくる零号機が見える。これまじでびっくりした。これ画面が切り替わってからだったら「おっ何か起きるな」って無意識でわかるんだけど、ほんとにさらっと出てきてえっ零号機じゃん、ってなるので地味にすごい。「零号機?! ライフルも持たずに」そしてレイの顔がアップになって、手元には爆弾を抱えていて、走っていく。零号機の損傷は大丈夫なのか? それで突撃すると言うのか、レイは死ぬんじゃないか……? そういう細かい説明は入らない、見ている人はちゃんとわかっている。「碇くんがもう」「エヴァに乗らなくていいようにする、……だから!」もうこのへんで涙が大変なことになっているわけです。あの綾波が。一緒に食事をとることが楽しいかどうかすらわからなかった綾波が。今まで何があっても声色一つ変えず無表情だった綾波が。カセットテープを大事に持って。

 

それでも届かない、「やはりエヴァ一機では……」突如二号機がATフィールドに噛り付いて、一枚一枚食い破っていく! 「逃げて、二号機の人」初めて唖然とするマリの表情、そして爆発。炎が全てを飲み込んでいく。跡には、炭のようになった零号機、荒野と化した街。大きな犠牲を払って、ようやく、終わったのだ……。使徒の影が佇んでいるのは、さすがに死体だろう。これから砕け散って赤い血が流れる。そうに決まっている……。

 

なぜか避難しないシンジくんを、二号機が捕まえて外に連れていく。「そうやっていじけていたって、何もいいことないよ」光が差して、シンジくんは外の世界を見る。この文脈だったら絶対いいことあると思うじゃないですか。戦いが終わってみんなと再会できると思うじゃないですか。ところが目にしたのは、使徒が生きていて、動かない零号機を、頭から丸かじりにするところだった。普通物語って、見てたらなんとなく展開わかるじゃないですか。ああ勝てそうだなとか、負けるけど後でリベンジできそうだなとか。この場面は、まじでもうどうしていいかわからんと思った。二号機も零号機も勝てなかった。もう手段は何もない、このまま人類は使徒に殲滅されてしまうのだ。もう終わりだ、とまじで思った。戦える人はもういない。

 

使徒が零号機を捕食した。パイロットごと吸収しちゃったんだ」思えば戦うことを決めたのはここだったんだ。シンジくんが走り出す。見ているほうとしては、ここからどこへ行くのか、本部まで行くとして遠くないか、行ってどうするのか、まさかエヴァ乗るのか? って気持ちだった。乗って今更勝てるのか。もうそんなつらいことしなくていいよ、本部の誰も、君をエヴァに乗せようなんてもう思っていない。だからもう乗らなくていいんだ……と僕は思っていた。

 

本部ではゲンドウが初号機をダミーシステムで動かそうとしているが、なぜか動かない。「続けろ。もう一度サンマルハチからやり直せ」上手くいかないとき、上手くいくはずの手順をもう一回やってみるというのがなんか技術者っぽい感じがしてかっこいい。「なぜだ。なぜ私を拒絶する、ユイ」ユイというのはゲンドウの妻でシンジの母の名前だ。中盤でお墓があった。なぜユイの名前が出てくる? まるで初号機がユイでダミーシステムがゲンドウ、みたいな言い方だ。なぜ初号機にシンジくんしか乗れないのか、なぜエヴァは人間と機械の間のような見た目をしているのか。レイとユイの姿が重なっていたのは何だったのか。そのへんの謎がここにありそうだ。

 

「乗せてください! 僕を……僕を、この初号機に乗せてください!」見下ろすゲンドウ。シンジくんが、初めて自分の意志で、誰かに何かを頼んでいる。こっから僕はまた無限に泣きながら見てるわけです。「なぜここにいる」じゃねえんだよゲンドウ、ちょうどダミーが動かなくて困ってるとこだったのに、ありがとうシンジくらい言えよ! 「父さん、」ここでゲンドウが怯んで一歩下がる。ゲンドウだって人なのだ。シンジくんが精神的にゲンドウを超えようとしている。「僕は、エヴァンゲリオン初号機パイロット、碇シンジです!」シンジくん!!!!!!!!!!!!!ああ!!!!!!!!!!!!主人公だ!!!!!!!!!!!!!!!

 

見慣れた指令室に使徒が侵入してくる。ビームひとつで街を吹き飛ばせる使徒が、ほんの目の前数メートルの距離にいる。もうだめなのだ。もう彼らを守るものは何もない、モニターの電源が切られみんな避難を始め、ミサトさんも父の形見を握りしめている……。使徒の目が点滅し始め、これはビームが出るときのやつだ、もう終わりだ……と思ってたら初号機パンチ!!!!!!!!「エヴァ初号機……!」「シンジくん!」かっこよすぎるよ…………。

初号機の左腕が吹き飛ばされて血が飛び散る、ゲンドウはそれを浴びるがまっすぐシンジくんの戦いぶりを見ている。

何度かシンジくんの横顔がアップになるがそのたびかっこよすぎてウオオオアアアってなる。そしてミサトさんとの連携プレーで、自分ごと使徒を上空に射出!

ATフィールドに邪魔されつつも、コアを守る外皮を引きちぎりにかかる。いけるぞ初号機、がんばれシンジくん……! 勝って終わるんだ!

 

「エネルギーが切れた……?!」「初号機、活動限界です!」

まさか、そんな。初号機が倒れたら、誰がこいつを倒すんだ。使徒の腕が伸びて初号機を叩きつける。初号機から血がブシャァァっと吹き出る。まあ機械だからとわかっていてもヒィってなってしまう。そしてシンジくんの口からも血がブシャァァっと吹き出る。シンジくん?!?!!!!!!!!人間がその量の血吐いたら駄目では???!!!!!!!!

 

画面が暗転する。暗いまま何秒か経つ。もう駄目なのだろう。画面に二つの赤い光が見える。シンジくんの目……?

 

綾波を……」

 

「返せ!」

 

 ここで僕はようやく気付くのだ。なぜシンジくんが、初めて自分の意志でエヴァに乗ることを決めたのか。初めて迷わず、まっすぐ前を向いて戦っていられたのか。綾波を救うためだったんだ。

使徒の攻撃を右腕一つで防ぎ、左腕のATフィールドで遥か彼方へ弾き飛ばし、額の光線は使徒の何十もの壁を容易に貫いて吹き飛ばした。

「僕が止まったっていい……世界が止まったっていい……だけど綾波は……せめて綾波だけは……」「絶対助ける!」

シンクロ率はとうに限界を超えている。再生して輝く左腕、頭上に浮かぶ光輪、ヒトに戻れなくなる、と言われながら、爆発の中に立ち敵と対峙する。これが神話でなくて何であろうか。

 

「行きなさいシンジくん!」「誰かのためじゃない、」「あなた自身の願いのために!」

そうだ、シンジくんは、綾波のために戦っているんじゃないのだ。『自分が綾波を助けたいから』戦っているのだ。

 

「もう、だめなの。私はここでしか生きられないの」

「いいの。碇くん」

「私が消えても、代わりはいるもの」

 

綾波だって、そう言っているのだ。綾波の願いは、きっとシンジくんに幸せになってほしいのだ。お父さんと仲良くなってほしい、もうエヴァに乗らなくていいようにしてあげたい。そのためなら自分の命を捨てて戦えるし、自分を救うために碇くんが危険を冒す必要はないのだ。私は死んでも代わりはいるんだから。助けてもらわなくたって構わないのだ。

 

「違う! 綾波綾波しかいない、だから今、助ける!」

 

なぜシンジくんは綾波を助けたかったのか。なんで綾波にそこまでする価値があるのか? 誰でもない、誰に何と言われようと、本人に、私を救う価値なんてないと言われようと、関係なかった。シンジくんにとって、綾波はそれだけ大事な人だったのだ。ただ自分にとって大事な人だったのだ。誰かに言われたからじゃない、世界を救うためでもなかった。ただ自分の大事な人を失いたくなかった。綾波のためじゃない。自分が綾波と一緒にいたかったからだ。初めて、自分の願いのために戦ったのだ。

 

思えば序のころから、ずっと「なんでエヴァに乗るんだろう」「なんで乗らなきゃいけないんだ」と考え込んでいた。やらざるを得ない状況で、シンジくんはエヴァに乗り続けながら、自分との折り合いがつかなかった。それが、初めて自分のために戦ったのだ。

思えば一番最初に乗ったときも、一度は拒否したものの、綾波が死にそうになりながら初号機に乗ろうとするのを見て、自分がやる、と決めたのだ。

 

 

ようやく気持ちが落ち着いてきた。今までは「誰かに認めてもらうために、その人が望むことをしてあげる」というような動機だったのが、初めてはっきりと、自分のために戦ったのだ。こう言葉に書くと陳腐なものだ。長い物語を経て、目の前で実際にその生きざまを見せられて、もう涙が止まらんくなってるわけです。

 

そして光輪が巨大化して、翼をくださいが流れ始める。このへんもう放心して見ている。赤木さんが、なんかエヴァが人を超えたものになったみたいなことを言っている。うめきながら、もがきながらシンジくんが手を伸ばす。「綾波ッ!!!!」

綾波は暗闇の中、うずくまって目を閉じている。上から必死なシンジくんが降りてきて、うなりながら、手が焼けそうになりながら、皮が剥がれるのに耐えながら、手を伸ばす。「来いッ!」

当の綾波は、驚いたようにシンジくんを見上げている。ふわっと手を差し出すと、シンジくんは痛みに耐えながらその手を掴み上げる。綾波は助けてもらうことを待ってすらいなかったのだ。助けてもらう本人すら望んでいない、本当に誰に言われるでもなく、シンジくんは自分の意志だけのために戦っているのだ。あのヘタレでいじけていた少年が。こんな感動的なことがあるか。

砕け散る使徒、弾けた血が人の形になって、綾波になった。このへん冷静に考えるとサイズでかいなとか謎なんだけどなぜかもう全然違和感がない。ただ感動している。

 

「数が揃わぬうちに、初号機をトリガーとするとは。碇司令、ゼーレが黙っちゃいませんよ」

「やはり、あの二人で初号機の覚醒は成ったな」

「ああ。我々の計画にたどり着くまで、あと少しだ」

感動に浸っていたら急に大事な話が出てくる。ゲンドウは破の中盤辺り、ゼーレとの会議を終えた後で「初号機の覚醒を急がねば」と言っていた。これもゲンドウの予定通りなんだろうか。ほんとに? シンジくんが綾波によって初めて自分の意志で戦うことを選んで、初号機のリミッターを外して力を引き出す、というのを前から想定していたんだろうか。わからない。

 

綾波、父さんのこと……ありがとう」

「ごめんなさい。何もできなかった」

「いいんだ、もう……。これでいいんだ」

ここシンジくん笑ってるんですよね。一度ネルフを去ったとき、ミサトさんに吐き捨てるように「もう僕は誰かと笑うことはありません」って言ったんだ。第九使徒の件のあと、ほんとに初めてシンジくんが笑ってるのを見た。

 

そしてXの字を描いた爆発が起こり街が破壊されていく。「この世界の理を超えた新たな生命の誕生」「代償として、古の生命は滅びる」「15年前と同じ……!」「セカンドインパクトの続き、サードインパクトが始まる」そうなるのか。世界が終わってしまう。じゃあこれでエヴァンゲリオン完結では。Qとかシンはどうなってるんだ。「世界が終わるのよ」終わるんだ……。初号機の顔のアップ、もはや機械とも生物とも思われない。曲が終わって、暗転。嗚呼……。世界が終わるんだ。でもいい話だった。そして翼をくださいのフェードアウトがそのまま次の曲のフェードインになって、もしも願い一つだけ叶うなら、とスタッフロールが流れる。

結局、話はよくわからなかった。あのまま世界が終わってしまうんだろう。でもこの物語はシンジくんの成長の物語だったのだ。人間が主体性を取り戻す物語だった。誰かのためじゃない、自分の意思のために生きる、ということを思い出すための物語だった。だからちゃんと完結したのだ。これで人類が滅んだかどうかというのは僕にとっては些細な問題だ。ただ戦うシンジくんの横顔と、抱かれるレイの寂しそうな哀しい顔を覚えている。あと宇多田ヒカルの歌がうますぎる。もう胸がいっぱいである。そんな感じでスタッフロールを眺めている。

 

突然空から槍が降ってきた。それは初号機を貫いて、空を覆っていた天輪が砕け散る。降り立つ謎のエヴァンゲリオンパイロットはカヲル君である。胸に06と書いてある。

「さあ、約束の時だ。碇シンジくん」「今度こそ君だけは……幸せにしてみせるよ」

『つづく』

なに? これはなんですか。

 

次回予告

頭がついていかないまま、『予告』とでかでかと表示される。「KEEP OUT」の下に書いてある英文を頑張って一時停止して翻訳して読んで見たりしたが、何のことやらさっぱりわからない。一か所だけ気になったところがある。文字の一部が白く塗りつぶされているのだ。レイとその後ろに小さいレイが何人かいて、マリがそれを見ながら眼鏡を外すシーン。こう書いてある。

「KEEP OUT

PRIVATE CONFERRENCE BETWEEN

MARI MAKINAMI ILLUSTRIOUS & (白塗りされている箇所)

DO NOT ENTER」

 

立ち入り禁止

個人的な会合

マリ・真希波・イラストリウスと(白塗り)

入らないように」

となる。と思う。

レイの名前が白塗りされている。なぜだ。REI AYANAMIではいけないのか。実は名前が違うのか。そういえばレイと母親が重なるカットがあった。やはりそういうことなのでは。レイがなんかカプセルみたいなとこにいたり、「私が死んでも代わりはいるもの」だったりで、これあれでは。ユイのクローンか何かなのでは。この話どっかで見たかもしれない。

 

最後のタイトルのQの下に「Quickning」と書いてある。次回急展開、ということだろうか。もう十分急展開したのでは。してない?

破を振り返ってみると、主にシンジくんの成長の物語だった。あとマリとアスカが出てきた。

いろんな人から「Qはやばい」「あのQ出したままシンまで8年間放置されてたの頭がどうにかなりそうだった」「丸海さんがQ見たときの反応が楽しみです」と言われているので大変楽しみというか、もう十分感情がぐちゃぐちゃになっているのにこれ以上何かあるのか? という感じだ。予想してみるか。予想っつっても明日もう見るんだけど。

予告で「胎動するエヴァ八号機とそのパイロット」って言ってたがまだ増えるのか。もう俺の知ってるキャラ全部出たぞ。アスカ復活か? 破で封印されてたはずが予告では眼帯付けてるし、確か惣流みたいな名前があったはずだからアスカはまた出てくるのだ。というかうっかりアマプラの説明文だけ見てしまって「15年間コールドスリープされていたアスカは」というのを見てしまった。うっかりだ。じゃあアスカが八号機と一緒に出てくるんだろう。

 

次回予想の前に破の感想をまた一通り書こう。クライマックスのシーンを書いただけだ。読むほうも疲れてるかもと思うので後はさらっといきます。僕も疲れている。

 

冒頭~第9使徒との戦闘

冒頭マリさんの戦いが終わった後、シンジくんとゲンドウがユイの墓参りをするシーン。最初鉄の棒がいっぱいあって、すげー数だなあ、なんだこれ、と思っていたが、墓だったのか。ものすごい数だ。人口の半分が減ったセカンドインパクトのときのやつだろうか。シンジは顔も思い出せないというのが悲しい。それでレイを見ても面影を重ねないんだろうか。しかしまあこの二人が戦闘以外で会ってるのは珍しい。ぎこちない感じがするが、シンジくんも「今日は嬉しかった、父さんと話せて」と言っている。一見良い感じだが、後のミサトさんとのシーンではやさぐれているあたり、たぶんまだ父に確執というか恨みみたいなものを持っているが、仲良くしたいのでそれらを飲み込んで歩み寄っている、みたいな感じなんだろう。たぶんまだミサトさんのほうが信頼されてそう。

 

アスカ登場シーン。かっこよかった。飛び降りて着地するまでで戦闘を終えてしまうのだ。天才すぎる。アスカもアスカでけっこう闇が深い。この登場シーンあたりは「メンタル強そうな子が来たなあ」と思っていたが、後の一人ぬいぐるみ遊びをするシーンとかで、全然強がってるだけなんだ、ということがわかってくる。

 

加持さん登場。cv山寺宏一。この人色気がまじでやばくないですか。会う人みんな惚れちゃうよ。どうもミサトさんと昔付き合ってたみたいな感じだ。ミサトさんが序で「誰かと一緒に暮らすのは8年ぶり」とか言ってた気がする。それがこいつなのか。当時ミサトさん21歳。へええ。

 

そういえばミサトさん宅に住んでるペンギンあまりにも謎じゃないですか。こいつのせいで動物が知性を持つ可能性とか世界観にめちゃくちゃ広がりが発生してるんだけど他では一切触れられない。まじで謎だ。

 

序でシンジくんを殴ったやつとメガネのエヴァオタクの子、序の最後のほうでメッセージくれたりしてたけど、破じゃすっかり一番の友達みたいになってますね。いいねえ。アスカに罵倒されたのを代わりに怒ってあげたりしてて。シンジくんなるべく幸せになってくれ。

 

今気づいたけどエヴァ五号機の爆破事故を起こしたの加持さんじゃん。こいつめちゃくちゃ重要人物だ。ゲンドウの側近のおじさんに「マーク6建造の確証は役に立ったよ」と言われている。マーク6と言えばカヲルくんのエヴァだ。加持さんまじで何者なんだ。ゼーレの内通者みたいなやつなのか?

「人類補完の鍵を開く……ネブカドレザルの鍵だ」

なんですかそれは。物理的な鍵を受け取っている。なんですかそれは。今回破じゃ出てこなかったのではそれ。なんだそれはまじで。

あとマリさんも「私の都合に大人を付き合わせちゃって」とか言ってた気がする。彼女の目的は何なんだ。わからない。

 

ちょくちょくレイの部屋のカットが移る。シンジくんとアスカとミサトさんは結構愉快に暮らしてるのにレイはずっと寂しそうだ。ゲンドウと食事するシーンでも、ゲンドウはうまそうなステーキ食ってるのにレイはカプセルと水だったり、あと水族館で水槽の魚を見て「私と同じ、ここでしか生きられない」とか言ってて、哀しそうが過ぎる。誰か救ってあげてくれ、と思っていたが、最後でシンジくんが救ってくれた。それも、レイが可哀そうだからとか彼女のためにとかじゃなくて、僕が綾波を助けたいから、という形で。救われたよ。Qではちゃんと生きてるんだろうか。予告に出てたから大丈夫だよね? 後ろにクローンみたいなのいっぱいいたのが謎だけど。予告に出てたやつはちゃんとシンジくんが救った綾波なんでしょうか。それとも別個で生成された個体なんでしょうか。それによって俺の救われ具合が変わってくる。

 

ゲンドウとその側近の人が二人で月に来ている。厳重なポッドの中で、厳重な宇宙服を着て、小さい窓から六号機の建造を見ている。

「五号機以降の計画などなかったはずだぞ」

「おそらく、開示されていない死海文書の外典がある」

死海文書。この前ツイッター死海文書のニュースが出てエヴァじゃんって話題になってたがこれなのか。ゼーレが死海文書を拾って、それを元に人類補完計画を進めている、という感じなんだろうか。その死海文書を書いたのは誰なんだ。

でここの会話でわかるが、どうも「ネルフ究極の目的」はゼーレと反するらしい。そしてゼーレもそれに気づいているらしいと。

「たとえ神の理と敵対することになろうとも」

とか言っている。ゼーレの「人類補完計画」が「神の理」で、ゲンドウがゼーレを騙しながらネルフでやろうとしているのはそれとは別の何かなのだ。一体何だ。

人類補完計画」に関してはちょっと推測が付く。推測というか最後のほうで赤木さんが言ってたやつ。新たな生命が生まれ、古い種は淘汰されるみたいな。人類よりも進化した新たな生命を生み出して、それを人類と置き換える、という計画なのではなかろうか。人類の不完全さを補った新たな種を生み出す計画。サードインパクトによってそれが成される。みたいな。ネルフの職員の大半はたぶんこの計画を知らない。がゲンドウは知っていて、そのためにゼーレに協力している、というふりをしながら、実は別の何かをしようとしている。それは何だ。わからない。

ゲンドウ、横顔を見るとどうも悪い人に見えないんだよな。

そして生身のカヲル君がいる。「初めまして。お父さん」

お父さん? お義父さんか。シンジくんと結ばれることを予定して。どうだろう。まじでわからん。そういえば破の最後で「今度こそ君だけは幸せにしてみせる」と言っていた。僕の知る限り序でも破でもシンジくんとカヲルくんの絡みは全くない。この槍で貫いたシーンだけである。ではシンジくんも知らないときに会っていたのか。それとも別の世界線的なことなのか。流行りのループもの。そうっぽくないか。

 

対第八の使徒。よくあるがプラグが外れて「活動限界まであと5:00」のタイマーが動き出すの毎回ウオオオってなる。走るシーンもずっとかっこいい……。書き疲れてきた。このへんにするか。もっといいシーンいっぱいあったんだよ。

戦闘後、ゲンドウがわざわざミサトさんにお願いしてシンジに繋いでもらって、がんばったな、って褒めてあげるとことか。

お弁当作るとか食事会のためにアスカが出撃代わってあげるとかで、だんだんみんな打ち解けていく感じがすごくよかったのだ。なのにアスカがあんなことになってしまってだ。

シンジくんはアスカごと使徒を撃破するよう命令されるが、まさかアスカを殺すなんてできない、それで迷っていたら、操縦権を奪われて、目の前で自分の機体がアスカを殺すのをただ見ているしかできなかった。

 

後の電車の中でのモノローグ。ここがどこなのか、シンジくんの精神世界なのか、なぜレイがいるのか、なぜ小さいシンジくんがいるのか、とかの説明は特にされない。されないが見ていてなんとなくわかるし思うものがある。それでいいんだろう。

父さんのことが嫌いなのかどうかわからない。耳を塞ぐと心も塞がるんだ、嫌な世界と触れ合わずに済むからね。ここのシンジくんが痛いくらい真っすぐな顔をしている。嫌な世界? そうさ、嫌いな父さんがいる世界、ダミーがあれば父さんは僕がいらない世界、とか。これしてると父さんが僕を嫌な世界から守ってくれると思ってたんだ、とか。いろいろちぐはぐなのだ。父を憎んでいるが、愛してほしいし、愛してもらえないことで恨んでもいる。人の心ってたぶんそういうものである。それをまっすぐ描いているのがまじでやばい。

 

直後のシーン、ゲンドウに呼び出されて怒られるシーン。「何か言いたいことはあるか?」言いたいことがあるのはお前のほうだろうが。僕はこういう場面を何回か体験したことがある。まじでこういう大人が許せない。「ならば出ていけ」と言っておいて、シンジくんがほんとに出ていこうとしたら「また逃げ出すのか?」とか言っている。完全にパワハラ上司もしくはモラハラ父なんだけど、これも初号機覚醒のためにわざとやってるんだろうか。そうであってくれ。頼むから。

 

で最後のシーンへ続く。

 

 

 

 

1万字を超えてしまった。読むほうも大変でしょう。お付き合いいただきありがとうございます。

 

 

 

Qの展開予想

Q予想やります。まあ明日見るんだろうけど。

 

みんながヤバいヤバいと言っているのでそのヤバさの予想をしてみる。ヤバいと言えば例えば主人公が死ぬとかなんだけど、なんかもう破のラストと予告だけでもシンジくん帰ってこなさそう感がありありと出ている。でもシンジくん不在のままエヴァの物語が進むなんてありえるんだろうか。たぶん復活するのでは。それがとんでもない形で復活するとか。わかんない。あんまり変な予想して外れたら謎にがっかりしそうだ。

使徒はあと三体。全部倒したらどうなるんだろう。今回でゼーレとゲンドウの意図が若干明かされた。ゼーレも何かしら死海文書とか外部の何かに従っていて、ゲンドウが密かに逆らっている。ゼーレの意図は人類補完計画で間違いない。ゲンドウの意図はなんだ。ゼーレのそれを止めるとかなんだろうか。実は人類を救おうとしているとかだったりしないか。それをシンジくんが知って和解するみたいな。わからない。

カヲルくんまじで何者なんですか。敵サイドっぽい感じがする。何ならこれに気に入られてるシンジくんも何者かちょっと怪しくないですか。まじでわからん。

 

このへんにしとこう。素直な心でQを見たい。

 

 

おわりに

疲れ切った。放心している。予定では明日Qを見て、見終えてすぐ友人と感想ラジオをやる予定なんですが、精神がもつだろうか。二日にエヴァを二本見るという贅沢な所業。みんなは3年ちょっと待ったんでしょう。やばい。

 

今日はここまでだ。疲れた。

総括、アスカとマリと加持さんが出てきて、みんな仲良くなったかと思ったらアスカ三号機が使徒に乗っとられた事件で結局ぜんぶ壊れてしまった。最後にシンジくんは初めて自分の意志で自分のために戦って、サードインパクトが起きそうになったがカヲルくんに止められた。そんな話。

 

また次回。無事にいけば明日Qを見て感想を投稿します。僕の精神はもつのかどうか。シンジくんは復活するのか。人類補完計画とは何なのか、ゲンドウは何をしようとしているのか。カヲルくんは何者なのか。レイとユイと初号機の関係は。そして、みんながQヤバいって言ってる理由は何なのか。明日明らかになるはずだ。楽しみにしています。