丸日記

丸海てらむの日記です

スマブラSP 1on1における五大展開

丸海てらむです。

 

元はマルスの考察をするはずだったのが、書いてたらスマブラ全体の考察になってしまったので、そういう記事にします。

 

スマブラSPの1on1対戦におけるいろんな場面を、簡単に分類すると以下の五つに分けられるのではないかと思った。

 

差し合い/ニュートラルゲーム

まず試合開始時の、お互いに地に足を付けた状態での戦い。お互いにステップやジャンプで自分の位置を相手に悟られないようにしながら、自分に有利な位置関係に持ち込むことを目指す。飛び道具を置いてみたり発生やリーチに優れた技で差し込みを狙ったり、後隙の少ない技を置いて牽制したりということをする。いわゆる差し合い、ニュートラルゲームというやつ。試合はここから始まる。

いずれどちらかの技が当たり、それまで五分だった展開が、明確に技を当てたほうが有利で食らったほうが不利な展開に変わる。以下の四つはどれもそうである。

 

コンボ

技が当たった後、また次の技が避けようもなく確定する、という場面がある。

格闘ゲームのコンボと言えば、基本的にはコンボをかける側の技術の見せ所である。単純にコンボが上手ければ高いダメージが出る。ゲージを使うかどうか、ダメージを取るか画面を押すかという判断の難しさはあるが、受ける側は待っているだけである。

ところがスマブラでは違っていて、浮かされている側にもやることがけっこうある。技を受けて怯んでいる間は攻撃やジャンプや移動ができないのは同じだが、二点だけ硬直中にもできる行動がある。ひとつは「ベクトル変更」。技を受けた瞬間に、吹っ飛ぶ角度をちょっとだけ変更することができる。もう一つが「ずらし」。技を受けたときに、自キャラクターの位置を好きな方向にある程度の絶対量移動させることができる。

例えば連続技を受けているときにずらして脱出したり、コンボの指導技を受けたときにベクトル変更して相手から離れてコンボが繋がらないようにしたり、ということができる。これが上手いか下手かで食らうダメージがずいぶん変わってくる。またコンボを掛けるほうもこれを読んだり見てから反応したりする技術が求められる。

コンボが終わった後、もしくは技が当たったがコンボにならなかった後に、以下の有利展開に移行する場合がある。

 

着地狩り

着地狩りという概念がある。片方が空中にいてもう片方が地上にいるという場面である。

空中では走ったりガードを貼ることができず、かつ空中で下方向に攻撃する技はだいたい当てづらくダメージが低い。地上にいる側は容易に技を当てに行くことができて、走って避けられることもガードで防がれる心配もない、反撃もおおむね受けづらいし受けても大したダメージにはならない。という感じで片方だけが空中に浮いている場合、そのキャラにとっては不利な状況なのである。

一応、空中でも左右にゆっくりだが動くことはできるし、急降下で落下の速度を早くすることはできる。一応技を振ることもできるし、空中回避でちょっとだけ無敵になることもできるので、このへんを使ってどうにか凌ぐわけである。

この着地狩りで、浮かされているときに凌ぐうまさがあり、狩る側はなるべく確実にもしくは高いダメージを以てこれを狩る、といううまさがある。

 

復帰阻止

復帰阻止という概念がある。キャラクターがステージの外へ飛ばされたとき、そのまま放っておくと下に落ちて撃墜されてしまうので、ジャンプとか必殺技を使ってステージに戻ろうとする。そこにもう一方のプレイヤーが攻撃を仕掛けて、ステージに戻るのを阻止するという状況である。

復帰阻止の成功率は、お互いのキャラクターの復帰力の高さとか、蓄積ダメージとか、位置関係とかステージの形状とかによって変わってくるが、プレイヤーの技量もかなり関わってくる。復帰が上手いプレイヤーなら巧みに安全な位置を見出したり復帰ルートを読まれないようにして技をかいくぐって復帰するし、復帰阻止が上手いプレイヤーなら相手がどういう復帰をしようが狩れるように位置取ったり、ルートを読み切って技を当てたりする。

 

崖狩り

復帰阻止が終わって崖につかまった後、もしくは吹っ飛んだが復帰阻止にはならない程度だったとき、もしくは着地狩りで浮かされた側がわざとステージ外へ逃れた後などに、崖狩りに移行することがある。

キャラクターが崖に掴まっているときというのはけっこう危険な状況である。そもそもステージぎりぎりなので何か喰らえばすぐステージから出されてしまうし、強い技を食らったら一発でバーストラインに触れて死ぬこともありうる。そして崖に掴まっている状況では取れる選択肢が隙だらけの「崖上がり」だけで、ステージに残っている側は攻撃される心配もなく安全に技を当てに行くことができる。崖に掴まっているときにできる行動は以下の五つだけである。「その場上り」「回避上がり」「ジャンプ上がり」「攻撃上がり」「崖離し」。どれも無防備な時間がある。崖狩りをする側はこれをうまく見たり読んだりして攻撃を当てに行き、崖を登る側は攻撃を受けないようにこれらの選択肢から選んで崖を登ることになる。

 

 

 

という感じで、スマブラの場面は以上の五つに分類できるのではないかと思った。分類はできたがこれを何に使うんだと疑問に思う。

思いついたのが、キャラクターの得意不得意を考えて戦略の指針にすること。自分のキャラがどこが得意なのか考えて、どこでどれくらいダメージが取れるのか、もしくはどれくらいダメージを受けるのか、ということを考える。

 

例えば自分の使ってるリトルマックは差し合いが強いキャラである。差し込みの下強や置きの横スマで30%くらい稼いだり、差し返しのDAや弱で10%ずつ確定を取っていったりする。コンボはあんまりない。復帰阻止も行けない。着地狩りは足が早いのでやや強い気がする。崖狩りはジャンプ上がりが狩れないのでやや弱い。コンボを食らうときは落下速度の速さのせいでよく食らい、復帰阻止を受けるときはルートが少なすぎてすぐ阻止されて死ぬ。崖上がりは落下の速さのおかげでジャンプ上がりが良く通るが狩られると死ぬ。着地狩りもだいたい同じ。という感じ。ということで差し合いで頑張って火力を取るんだけど、自分が技を受けたときはすぐ死んじゃうので、慎重に差し合いをする、という感じ。たぶん。

マルスはこうなる。差し合いで直接ダメージを取れる技はあんまりない。コンボもあんまりない。火力を取れるのは着地狩りで、浮かせ続けてすごいダメージが出る。あと復帰阻止も強い。自分の復帰はまあまあ強い。崖狩りもまあまあ強い。ということで浮かせる技と外に出す技を優先して振っていく。という指針。

 

後はキャラ選びにも使えるかもしれない。五つの場面で自分はどれが上手いのか。僕は差し合いと復帰阻止が上手い気がする。VIPマッチで潜っていても、触る回数が相手に劣るということはあんまりない。あと復帰阻止を決める頻度が食らう頻度より高い気がする。そしてコンボと崖狩りが苦手である。ということで差し合いと復帰阻止が強いキャラを使い、コンボと崖狩りが不要なキャラを使うのが良いのではないかと思う。

知り合いにコンボがめちゃくちゃうまい人がいる。VIP安定しないくらいなのにジョーカーの空前1段空上落とし下スマを実践で安定させたり、ゼロサムの空前一段空後とかを平気でやってくる。他は崖狩りと復帰阻止と着地狩りはけっこううまい。が致命的なことに差し合いがかなりまずい。ということで向いているキャラクターは差し合いが単純なキャラクターではなかろうか。クッパとか。ケンとか。ドンキーとか。ファルコンとか。とてもその人のイメージに合わないが。逆に向いてなさそうなのは剣キャラ系とか、飛び道具系とか。リトルマックとか相当やばそうだ。

 

あと気づいたのが、キャラの得意なところと、プレイヤーに技術を求めるところは、必ずしも一致しない。例えばリトルマックは復帰が弱いキャラである。がプレイヤーの復帰の上手さによってかなり寿命が変わるなあと思う。弱いなりに工夫の余地が相当ある。逆にガノンは全くない。誰が使っても復帰が弱い。どのキャラにどんな技術が必要になるか、というのは調べるのがけっこう難しそうだ。どのキャラはどれが強い、というのを考えるのはとりあえずキャラ同士の相性を考える上で参考になる気がする。例えばコンボが強いキャラにコンボ耐性の高いキャラは不利であるとか、復帰阻止されやすいキャラは復帰阻止行けないキャラに強いとか。

 

まあ基礎研究みたいなもんだと思うので、すぐに役に立つかはわかんないな。参考程度に。